与党を中心に「憲法を時代に合ったものに変える」べきだと主張している。
自衛隊に幅広い役割を担わせるなど、憲法を変えないとできないことが多いと
言うのが理由。自民とはまず憲法改正の仕組みを変えようとしている。
しかし、憲法は国の最も重要なルールだから、政治家だけでは変えられないように
なっている。最終的には国民投票をして、国民が憲法を変えるか決める。
「与党」
内閣をつくって、政権を担当する政党。日本のような議院内閣制では議会で多数を
占める政党が政権を担当する。現在は、自民党と公明党が与党。それ以外の政党を
野党と呼ぶ。
「憲法」
国が守るべき根本的なルール。政治の主役は国民だという「国民主権」
みんなの自由を守る「基本的人権の尊重」
戦争をしないという「平和主義」
第二次世界大戦で日本が負けた後、米国などの連合国軍総司令部(GHQ)の占領下
だった1946年11月に公布され、翌年の5月から施行された。
「憲法改正」
憲法を変えること。手続きは憲法96条で決まっている。国会の衆議院、参議院に
おいてすべての議員のそれぞれ「3分の2以上」の賛成で、憲法改正の発議ができ
る。一方、安倍政権は2014年、憲法改正ではなく、憲法の解釈を変えることで
集団的自衛権(自国と密接な関係にある国が攻撃をされたら、自国が攻撃されたと
見なして反撃する権利)の行使を認めた。
「国民投票」
国会が憲法改正を発議した時に、国民がその改正案に賛成か反対かを判断する投票
半数以上が賛成があれば、憲法は改正される。2014年に国民投票法が改正されて
18年から、若い世代の意見を反映させるため「18歳以上」が投票できるように
なった。
「自衛隊」
1954年に作られた国の防衛組織。陸上・海上・航空に分かれる。
災害時に出動したり、PKO(国連平和維持活動)で海外に派遣されたりもする。
憲法9条が禁止する「戦力」ではないとされるが、自民党は、自衛隊を「国防軍」
とするため、憲法改正が必要だとしている。